高級派?機能派?一流ビジネスマンに人気のボールペン

ペーパーレス化を推進する企業も増え、自分の文字を書くという行為も時代遅れになりつつある世の中。しかしそんな世の中だからこそ、自分の文字で、自分の考えを文字にして残しておく、ということの価値も高まるのではないでしょうか。

考えてみれば、文字を書く、という行為は人間の長い歴史のなかでも普遍的な営みであると言えます。その目的に特化した鉛筆やボールペン、万年筆が持つ構造的な美しさには、人類の英知が宿っていると言っても過言ではありません。

ということで、文房具の魅力を改めて発見していきたいと思います。ここでは、普段使いの場面で「違い」の垣間見える、こだわりのボールペンを紹介します。



高級ボールペン

第一印象で「デキる」イメージを与えるには、やはりパッと見た瞬間の高級感。人は第一印象で決まると言いますが、その印象にはその人物の所有するアイテムも多分に影響しています。

ふとしたときに垣間見えるモノへのこだわりは、その人の「深み」を感じさせるもの。まずはスタンダードな高級ボールペンをいくつか紹介しましょう。

パーカー(PARKER)「デュオフォールド・クラシック」

まずはご存知パーカーのフラッグシップモデル。長い円錐形のシルエットが特徴的なペン先には18金を、パーカーの象徴である矢羽根型クリップ部とキャップ部には23金を用いた贅沢なアイテム。

伝統に裏付けられたデザインは、ともすると「無難な選択」として関心を引かないこともあるかもしれません。しかし「本当にいいモノ」の魅力は、デザインだけに左右されるのではありません。
じつはこのモデルは、1945年、かのマッカーサー元帥が太平洋戦争終結文書にサインした際に使われていたことで知られています。それをふまえてこのペンを見てみると、当時の時代の空気が、デザインのうちに息づいているようではありませんか。

そのモノの背景にある歴史やストーリーが、モノに重みのある価値を刻み込む。いつも用いるアイテムを選ぶうえで、そういう背景を押さえておくと、モノへの愛着も強まるものです。

ポルシェデザイン(PORSCHE DESIGN)「P3110 テックフレックス」

ご存知、ポルシェ911のデザイナーによって設立されたデザイン会社「ポルシェデザイン」のボールペン。金属を編み込んだ、筋肉繊維のような有機的デザインが瞬時に目を引きます。

なんとポルシェのエンジンルームにも用いられる「テックフレックス」という技術が、ここでも惜しみなく反映されているのです。0.22mmのステンレスワイヤーを7本、帯状に編み込んでいくことで、構造内部を高い精度で保護しています。

無骨さと繊細さ、どちらも感じさせる高度なデザイン。目に見える「違い」が、持つ人のこだわりを感じさせます。

プロフェッショナルギアΣ(シグマ)

「パーカーもポルシェも、舶来品は高すぎる」という方には、国産の高級ボールペンがおすすめです。国内ではじめてボールペンを開発したセーラーの代表モデルである「プロフェッショナルギア」に、上級モデルとなる「Σ(シグマ)」が登場しました。

セーラーのシンボルである錨マークがさりげなく配されたクリップ部から、無駄のない流麗なフォルムが展開され、思わず見とれてしまう美しさ。低重心とグリップの適度な太さで、負担のかからない書き心地を実現しています。

グランドセイコーのように、高級国産品の静かな存在感と確かな品質は、シュアな仕事ぶりで信頼を得るビジネスマンのイメージにピッタリです。

多機能ボールペン

ビジネスマンとしてやっぱり重視したいのが機能性。道具として割り切り、実用性にすべてを注ぎ込む文房具も魅力的です。

見た目なんて二の次で、ともかく効率を高めてバリバリ仕事を消化する。それも仕事人の、ひとつのあるべき姿ですからね。

ジェットストリーム 多機能ペン 4&1 MSXE5-1000

あえて取り上げる必要もないほど、その滑らかな書き心地で人気の三菱鉛筆「ジェットストリーム」。それでもここで取り上げるのは、いくら紹介しても足りないほどの書き心地と、コストパフォーマンスを実現しているからです。

ボールペンにありがちな、描線のかすみ・ブレを発生させない潤滑性の高いインクを採用。さらにインク溜まりを防ぐ新機構が、つねに安定した書き心地を可能にしています。インクとメカニズムなど、ふんだんに新技術を取り入れながら、実売価格は600円前後。

純粋にボールペンとしての性能と、消耗品としてのコストパフォーマンス、入手の容易さを合理的に考えれば、もはや選択肢はこれ一択になってしまうのではないかと思えるほど。

割り切った合理性も、ビジネスマンの専売特許。「文房具の見た目が何の利益になるの?」なんて方にピッタリのモデルです。

フリクションボール2 ビズ

ビジネスの場面でなにかと役立つ、消えるボールペン「フリクション」。こちらはその2色タイプで、もちろん黒・赤のどちらも、消すことができるインクを使っています。

フリクションボールペンは見た目がチープになりがちですが、こちらはビジネスシーンに馴染むデザインを採用した「ビズ」シリーズ。フリクションの特徴である消去用ラバーをキャップで保護しているため、一目では「消えるボールペン」とわからない工夫が施されています。

シャープな6色のカラー展開で、機能と見た目を高いレベルで両立。ペン先は0.38㎜の極細タイプのため、手帳など小さな文字での筆記も容易です。

The perseids ipen 5in1

最後は少し変わり種を。デジタル機能を満載したアイテムです。ペン本体を分解すると、32GBのUSBフラッシュメモリが登場。

それだけでも便利ではありますが、なんとスマートホン充電用の端子も備えています。端子はiPhone用、マイクロUSB、typeCの三種類から選べ、650mAhバッテリーを内蔵。出先で携帯バッテリーとして利用できるほか、パソコンなどのUSB端子から直接充電を行うことも可能です。

ペンの反対側にはスマホ・タブレットに使えるタッチペンも付属。便利機能を一気に詰め込んだアイテムです。

興味を引くボールペンは見つかりましたか?ビジネスマンにとって、文房具は自分の身体の一部のようなもの。自分自身にしっくり馴染むアイテムを選びたいものですね。