スーツに合わせるスプリングコート、なにが正解？

暖かくなってくるとスーツの上にウールコートではなく、薄手のスプリングコートを選ぶ人が増えてきます。スーツに合わせるスプリングコートは、どのようなものを選べば正解でしょうか。ここでは、スーツに合わせるべきメンズスプリングコートを紹介します。

マッキントッシュの【DUNKELD ダンケルド】ゴム引きステンカラーコート

マッキントッシュは言わずと知れた、世界中で愛されているゴム引きコートのブランド。1823年、イギリスの雨が降りやすい気候に考慮して開発された革新的な素材で作られ、機能的で洗練されたコートはとても有名です。軍服や国有鉄道などの制服として取り入れられた伝統もあり、日本でも長く使うコートとして選ぶビジネスマンが増えてきました。

マッキントッシュで有名なのは、ゴムを塗って防水加工されたレインコート（ゴム引きコート）ですが、ビジネスの場面でもふさわしいステンカラーデザインが特に人気を集めています。ステンカラーコートの中でもベストセラーなのがダンケルド。マッキントッシュのゴム引き生地を使用し、取り外しができるウール製ライニングがついたモデルです。ゴム引きコートがもつハリ感はそのままに、長く愛用できるモデルです。

カラーは、グレー、ブラック、ネイビー、ベージュ、グリーンの5色展開。ダンケルドはIラインシルエットに膝が隠れる丈でシンプルな作りです。ボタンを全て留めて着用すると、よりすっきりとした印象になります。もちろんボタンを開けて中のスーツを見せてもよいでしょう。シーンを選ばないブラックやグレー、ネイビーは、どんな色のスーツとも合わせやすいためコーディネートに迷わずにすみそうです。明るいカラーのスーツと合わせても全体を引き締めることができるため、色で迷った場合は定番の3色を選ぶと失敗しにくいでしょう。カーキやベージュ、グレーを選べば、人と違うビジネスファッションを楽しめますし、プライベートでも活用できます。

バーバリーのピムリコヘリテージカーコート

バーバリーはイギリスを代表するアパレルブランドで、1856年に設立されました。キャメルと黒、白、赤で構成されたバーバリークラシックチェック柄は、ブランドを表す柄としてマフラーやトレンチコートの裏地に用いられ唯一無二の地位を築いています。

日本では、1965年から三陽商会がコートの輸入や自社製品の開発を行なっていましたが、2015年にライセンス展開が終了しました。その後はバーバリージャパンがインポート製品の輸入を行なっています。バーバリーでは様々なトレンチコートを展開しており、正統派のスタイルでスーツに合うコートを探している人には特におすすめです。中でもオンオフ問わずに愛用できるのが、ピムリコヘリテージカーコートで、愛用するビジネスマンは増えています。

ピムリコヘリテージカーコートは、膝上の比較的短めの丈が特徴です。バーバリーのトレンチコートといえばダブルボタンとベルトが印象的ですが、こちらはボタンがすっきり隠れるデザインで、ベルトもありません。英国製のコットンを使用し、雨天時や寒さから身を守ってくれます。ストレートシルエットですが、少しゆとりがあるため、スーツの上から羽織るのに最適です。裏地はバーバリーチェックで、脱いだ時にもおしゃれをアピールできます。

カラーはブラック、ハニー、ミッドナイト、エンパイアブルー、アンバーブラウンの5色展開。ブラック、ハニー、ミッドナイトは、ベーシックなスーツによく合います。エンパイアブルーやアンバーブラウンは、トレンチコートにしては珍しいカラーですが、落ち着いた印象が与えられるので、人と違ったビジネスファッションをしたい時には挑戦してみてもいいのではないでしょうか。

アクアスキュータムのバルマカーンコート

トレンチコートの定番ブランドといえば、バーバリーと並んでアクアスキュータムの名前が挙がります。アクアスキュータムは1851年に創業し、防水生地で作ったコートが軍用に採用されたのをきっかけに広まり、王族にも古くから愛されています。

防水性など機能面に優れているだけでなく伝統的かつシンプルなデザインは、何十年も愛用することができるものとしてファンも多いです。特にこちらのバルマカーンコートは、ビジネスシーンで定番とされるコート。適度にゆとりがあるデザインで、クラシカルな雰囲気を味わうことができます。空軍でも使用されている素材を使い、機能面でも優れているのが特徴です。

BANKバルマカーンコートは英国製で、カラーはネイビー1色。膝上丈で比較的短いため、外出が多い方も動きやすいです。どんなカラーのスーツにも合わせやすいのも魅力。ダークカラーのスーツはもちろんのこと、ベージュ系などの明るめスーツと合わせても清潔感を演出できます。また、コットン製で、使いこむと風合いが増すようにデザインされているので、これから長く愛用できる1着です。

シーラップのグレンチェックベルテッドバルカラーコート

シーラップは、1953年にミラノで生まれたブランドです。レインウェア専門でしたが、1950年代後半からはジャクリーン・ケネディなど世界中のセレブレティが愛用するブランドになりました。

現代では、ラグジュアリーブランド向けの商品製造とオリジナルのレインウェア、アウターウェアの開発を行っています。シーラップでは、風や雨に強い生地接着剤を使っており、機能面も優れているのが特徴です。ほどよい光沢感と見た目の品のよさに加え、ナイロン素材で軽さにもこだわり、春には最適な作りになっています。

バルカラーコートは膝より少し上の丈でコンパクトな作りです。付属のベルトを使うことで脚長効果が期待できます。カラーはオリーブとネイビーの2色展開で、どちらも遠目で見ると1色のようながら、シャドーグレンチェックが入っているデザイン。

軽やかなスプリングコートを探している方にぴったりで、付属のベルトを外してシンプルに着用するのもおすすめです。ネイビーはベージュ系のスーツと、オリーブはブラックやグレー系のスーツと相性がよく、コートでさりげなくミラノファッションを取り入れたい方にオススメのコートです。

グレンフェルの別注DARLINGTONコットンソラーロステンカラーコート

グレンフェルは、1890年創業の英国のコートブランドです。医師であり、探検家でもあったウィルフレッド・グレンフェル卿のためにグレンフェル・クロスという特殊な生地が開発されたのがブランドのはじまりで、グレンフェルは世界中で有名になりました。

防寒、耐久性に優れ、快適性も兼ね備えたコートは、登山家やアスリートなど幅広く支持されています。特にこちらのダーリントンは、撥水加工が施されたコットンソラーロを採用していて、春雨からも守ってくれる仕様です。軽いのでスーツの上にも羽織りやすく、もちろんサマーニットなどの上に羽織っても着心地が良いアイテムです。

カラーは、光沢のあるカーキ色。オリーブ色とオレンジの糸を合わせて作られた色味は、今までにない独特の雰囲気を出してくれます。膝下丈でゆったりとしたシルエットのステンカラーコートは、ボタンを外してもスタイリッシュに決まります。カーキ色には、グレーやベージュがマッチしますが、一見ミリタリー風のカラーリングながらシルエットがすっきりしているのでさまざまなスーツと相性が合うはずです。